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お役立ちコラム
2022年3月28日
老人ホーム紹介業者の選び方とは?活用のメリットとデメリットも解説
老人ホームはたくさんあります。しかし入居してから合わないとわかっても、そう簡単に住み替えすることは難しいです。そのため、失敗がないように気をつけて選ばなくてはなりません。そんなときに親身になってサポートしてくれるのが、老人ホームの紹介業者です。この記事では老人ホーム選びに失敗しないために、紹介業者の選び方のポイントを紹介します。
目次
老人ホームの紹介業者には4タイプある
老人ホームを探していてどこがよいのか判断に困る場合に、手助けをしてくれるのが老人ホームの紹介業者です。
老人ホームの紹介業者には以下の4つのタイプがあります。
- タイプ1.不動産会社系の紹介業者
- タイプ2.介護施設系の紹介業者
- タイプ3.その他の民間企業の紹介業者
- タイプ4.番外:オンラインの老人ホーム検索サービス
各タイプ別に詳しく見ていきましょう。
タイプ1.不動産会社系の紹介業者
賃貸物件や不動産売買の仲介などを行なう不動産会社が、有料老人ホームの紹介サービスを手がけているケースです。
不動産会社は物件紹介のスペシャリストなので、物件選びのノウハウを豊富に持っています。それを駆使して、依頼者にとってふさわしい老人ホーム選びをサポートしてくれるでしょう。
施設の情報提供はもちろん、場合によっては訪問同行もサポートしてくれます。ただし介護の専門家ではありません。介護サービス付きの老人ホームを検討している場合は、その業者が介護に関する知識もある程度持っているのかも、確認しておくのが賢明です。
タイプ2.介護施設系の紹介業者
介護施設の運営母体や運営コンサルティング業者が、有料老人ホームの紹介サービスを手がけているケースです。
自社でも介護施設を運営している、あるいは運営ノウハウを持っているプロフェッショナルのため、介護を必要とする利用者の状況や心境をよく理解してくれます。親身になって、適切なホーム選びのアドバイスが期待できるでしょう。
タイプ3.その他の民間企業の紹介業者
上記の2つのタイプ以外にも、たとえば人材派遣事業や職業紹介サービスなどの「紹介」や「斡旋」に関係するサービスを提供する事業者が老人ホームの紹介を手がけているケースがあります。
さまざまな領域で紹介を行っているので、マッチングに関するノウハウを活かした紹介サービスが期待できるでしょう。
タイプ4.番外:オンラインの老人ホーム検索サービス
ネットであらゆる地域の有料老人ホームの施設情報を検索、閲覧できるサービスを利用できるサイトがあります。厳密には紹介業者とは異なるので、番外として挙げておきましょう。
ネット環境にてパソコンやスマホで希望条件を入力して検索すれば、該当する施設の詳細情報が表示されるので便利です。
数多くの施設が登録されていて、検索の項目もいろいろと用意されています。
良さそうな老人ホームがあれば、自分で資料請求や問い合わせをしましょう。老人ホームの情報提供がメインサービスであって、基本的には相談や助言、訪問同行は行っていません。
失敗しない紹介業者の選び方のポイント
老人ホームの紹介業者がたくさんあって、迷ってしまうこともあるでしょう。業者にもいろいろあるので、場合によっては選択に失敗がないとは言い切れません。
紹介業者選びに失敗しないポイントは、以下の4つです。
- ポイント1.意向を真摯に聞いてくれるか?
- ポイント2.施設の基本情報を把握しているか?
- ポイント3.見学に同行してくれるか?
- ポイント4.長所だけでなく短所も正直に伝えてくれるか?
ポイントごとに見ていきましょう。
ポイント1.意向を真摯に聞いてくれるか?
相談する側の意向に真摯に耳を傾けてくれるかどうかが、大変重要なポイントです。利用者と施設のより良いマッチングを目指すには、双方の詳細な情報が必要となります。
いくら施設の情報はよくわかっていても、利用者側の事情をよく聞こうとしない場合は、ベストなマッチングを望んでいるとはいえません。
こちらの意向を熱心に聞いてくれる紹介業者なら、信頼できるでしょう。
ポイント2.施設の基本情報を把握しているか?
紹介業者の中には、スタッフが紹介先の施設に通って情報を仕入れ、紹介業務に活かそうとする業者もあります。一方、ネット上の情報だけで紹介業務を行う業者もあるでしょう。
「どちらが良い、悪い」というわけではありませんが、施設に足を運んで基本情報をしっかり把握している紹介業者であれば、信頼できるでしょう。
「施設の食事はどうか」「施設長はどのような人なのか」「スタッフの雰囲気はどうか」などの質問を投げかけましょう。スタッフが答えに窮するようなら注意が必要です。
ポイント3.見学に同行してくれるか?
老人ホームを絞り込んで訪問見学を行う際に、一般の方は何に注意して見ればいいのかよくわからないですよね。施設の善し悪しは、「素人には気付きにくい、ちょっとしたところ」に現れるといわれます。
紹介業者のスタッフが訪問に同行して説明や助言をもらえると、検討に大変役立つでしょう。訪問同行のサービスを行わない業者もありますが、できれば一緒に行ってもらえる業者がおすすめです。
ポイント4.長所だけでなく短所も正直に伝えてくれるか?
紹介業者に紹介先の老人ホームの長所ばかり教えられると、逆に不安になることがあります。大抵の物事は長所と短所がそれぞれあって、総合的に判断するものです。
老人ホームも例外ではありません。長所しかないところだと、非現実的かもしれません。
紹介業者が長所だけでなく短所もしっかりと伝えてくれてこそ、確信を持って判断ができます。双方をきちんと伝えてくれる紹介業者を選びましょう。
老人ホーム紹介業者がしてくれること
実際に老人ホームの紹介業者を利用する場合には、主に以下のようなサービスが受けられます。
- 老人ホーム選びの助言
- 老人ホーム候補の選定
- 老人ホームの紹介
- 老人ホーム見学の日程調整
- 老人ホーム見学の見学同行
- 資料ではわからない生きた情報の共有
それぞれのサービスの内容を見ていきましょう。
老人ホーム選びの助言
初めての老人ホーム選びでは、一体どのような老人ホームがふさわしいのか、どんな視点から絞り込むのがよいのかなど、分からないことだらけでしょう。
入居する方の状況をふまえて、後悔のない老人ホームを選びたいものです。経験豊富な紹介業者のスタッフに相談すれば、親身になってホーム選びをアドバイスしてもらえます。
老人ホーム候補の選定
老人ホームの紹介業者は依頼者の意向を汲みとって、さまざまな条件をできるだけ満たすために適切な老人ホームの情報を集めてくれます。
かかってくる費用や介護サービスの内容、年間行事、施設独自のサービスなど、詳しい情報から老人ホームの候補を絞り込む選定作業をサポートしてくれるでしょう。
老人ホームの紹介
絞り込まれた老人ホームの候補の中から、依頼者の希望条件に応じて推薦できる老人ホームを検討してくれます。豊富な情報があっても、その中から本当にふさわしい老人ホームを選ぶのはとても難しいものです。
紹介業者は長年の経験と培ってきたノウハウにもとづいて、候補となった老人ホームの中から最終的におすすめできる施設の候補を選んで紹介してくれます。
老人ホーム見学の日程調整
入居する老人ホームの候補が絞り込まれてきたら、実際にその施設を訪問してみることが大切です。利用者やその家族が、自分の目で確かめてこそ感じとれることがあるでしょう。それを確かめるためにも、訪問見学は欠かせないプロセスです。
その際には施設との日程の調整が必要ですが、紹介業者が利用者家族に代わって面倒な訪問予定のスケジュールを調整してくれます。
老人ホーム見学の見学同行
老人ホームを訪問する際に、入所希望を希望する方と家族だけで行くのは心許ないものです。訪問しても一体何をチェックすれば良いのかも、よく分からないでしょう。
まだ決心できない段階でも、もし一方的に入居を勧められたら断りにくいという不安もあるかもしれません。
そんな場合は紹介業者に依頼して、スタッフに同行してもらいましょう。スタッフはプロなので、細かい点や利用者や家族が気づかなかったことまで、老人ホームの担当者に質問してくれます。
もし希望に照らして何か問題があれば、きちんと指摘してくれるので安心です。
資料ではわからない生きた情報の共有
老人ホームを選ぶときに大切なのは、資料だけではわからない施設のリアルな情報を知っておくことです。
それにはパンフレットやホームページの情報からはわからない施設の特徴や事情、スタッフのことや他の類似した施設との比較、運営母体の経営状態、業界内での評判などがあります。最終的な老人ホーム選びの決め手になるのは、そうした生きた情報なのです。
紹介業者が共有してくれるそういう情報を参考にしながら、利用者にとってふさわしい老人ホームを選びましょう。
老人ホーム紹介業者に相談するメリットとデメリット
初めての老人ホーム選びに紹介業者に相談することに対して、メリットはたくさんありますが、デメリットもないとはいえません。
家庭によって置かれている状況はさまざまなので、ある家庭と別の家庭とは、同じ紹介業者であってもメリットやデメリットを感じる度合いや項目が異なるでしょう。
ここでは、一般的なケースでの老人ホーム紹介業者に相談するメリットとデメリットを紹介しておきます。
老人ホーム紹介業者に相談するメリット
老人ホーム紹介業者に相談することで得られるメリットは、主に以下のとおりです。
- 基本的に相談や紹介は無料である
- 老人ホームの個別の事情に精通しているのでミスマッチが避けやすい
- 利用者の希望条件や心身の状態などを包括的に考慮したうえで、ふさわしい老人ホームの候補を紹介してもらえる
- 紹介業者によっては、スタッフとの面談による相談の方法を、こちらからの訪問や先方からの来訪、ビデオ通話など利用者の都合に合わせて選べる
- 紹介業者によっては、全国の広範囲な施設を取り扱っている
- 紹介業者によっては、候補の老人ホームを訪問見学する際に同行してもらえる
このように、紹介業者に相談することにはたくさんのメリットが存在します。
老人ホーム紹介業者に相談するデメリット
老人ホーム紹介業者に相談するメリットは上記のようにたくさんあります。逆にデメリットは少ないですが、以下の点が挙げられるかもしれません。
- 紹介業者によっては、紹介できるエリアの範囲や施設数が限られている
- 紹介業者によっては、系列の施設の紹介に偏ってしまう
紹介業者への相談は原則として無料です。デメリットも理解した上で紹介業者を選べば、大きな問題はないでしょう。
紹介業者を活用する際の注意点
最後にこれから初めて老人ホーム紹介業者を活用するみなさんのために、紹介業者を活用する際の注意点に触れておきましょう。
注意点としては、主に以下の3つが挙げられます。
- 手数料は不要なので気軽に相談
- 入居を急がせる業者には要注意
- ケアマネージャーにも相談
注意点を個別に見ていきましょう。
手数料は不要なので気軽に相談
ともすれば、老人ホームを紹介してもらうのだから紹介料が発生するものと思い込んで、相談をためらっているケースがあるかもしれません。
しかし実際には基本的に手数料は不要なので、安心して気軽に相談を受けましょう。もちろん、例外がないとはいえないので、相談する前に念のためホームページで確認だけは行ってください。
入居を急がせる業者には要注意
まれに紹介業者が、老人ホームへの入居を急がせるようなケースがあります。施設側が空き部屋を早く埋めたいのは、ビジネスとしては自然なことです。
しかし、マッチングの上で最適ならともかく、紹介する業者が利用者の希望や意向よりも施設の事情を優先して推薦するのは良心的とはいえません。
もし、不自然に特定の老人ホームを強く勧めてきて、その理由があいまいな場合は注意してください。
ケアマネージャーにも相談
利用者に介護サービスも必要な場合は、紹介業者に相談するのと並行してケアマネージャーにも相談しましょう。
ケアマネジャーは、介護保険を使う場合の適切なプランを作成するのが仕事です。専門的な立場から、利用者にとって過不足がないケアが受けられるようにプランを考えてくれる公的なパートナーといえるでしょう。
実際にケアプランが作成されなければ介護保険サービスは利用できないので、介護には欠かせない存在です。
在宅での介護から施設での介護に切り替える場合は、紹介業者の助言と併せて、ケアプランの作成を担当してもらっているケアマネジャーにも助言をもらいましょう。
ケアマネージャーなら利用者の現状も把握しているため、候補の中でどの老人ホームが良いのか適切な助言ももらえて、効率的に話が進められます。
老人ホーム紹介業者の選び方を心得て上手に活用しよう
老人ホーム紹介業者を利用することはメリットが多いので、活用することがおすすめできます。ただし、さまざまな業者が存在するので、ここで紹介した業者の選び方のポイントをチェックして選びましょう。
紹介業者のサポートを受けながら、介護が必要ならケアマネージャーにも相談して、入所を希望される方がより快適に安心して過ごせる老人ホームを見つけてください。

あなぶきメディカルケア株式会社
取締役 小夫 直孝
2011年 4月 入社 事業推進部 配属
2012年 4月 第2エリアマネージャー(中国・九州)
2012年11月 事業推進部 次長
2015年 4月 リビング事業部 部長 兼 事業推進部 部長
2017年 10月 執行役員 兼 事業推進部 部長 兼 リビング事業部 部長
2018年 10月 取締役 兼 事業本 部長 兼 事業推進部 部長