お役立ちコラム
残された家族の迷惑にならないよう、終活では不動産の整理も大切
目次
予期せぬ不動産の相続は、残された家族の迷惑になる可能性があります。どう扱っていいかがわからず、空き家のまま放置されるケースも少なくありません。また、不動産は相続財産であるため、配偶者が無条件で住み続けられるとは限らないという問題もあります。そのため、不動産についても終活でしっかりと考えていく必要があります。
■不動産整理の必要性
終活の一環として、不動産の整理をしておくことは重要であるといえます。老人ホームに入居後や亡くなったあとに、自宅が空き家として放置されてしまうケースも多いのが現状です。長期間空き家状態が続くと空き巣を始めとする犯罪の被害に遭ったり、建物が劣化してしまい近隣住民とのトラブルになったりする可能性があります。
残された家族のことを考えて、売却や賃貸を検討して自宅内の整理をしたり、親族に譲る場合は死後の相続で争いにならないように準備したりといった必要があります。きちんと話し合いの場を設けて、遺言書を作成しておくなどの対策をしておきましょう。
■空き家にする上でのリスク
不動産を放置するリスクとしてまず考えられるのが、建物の劣化や犯罪を招くということです。
人が住まなくなった住宅は、通気や換気が行われないため湿気がこもり、カビが発生してしまいます。さらに湿気が酷くなると、畳や床、塗装などが水気を含んで内部から腐敗していき、家電や家財にさびをもたらすことにもつながります。
利用されない水回りは下水の臭いがするようになり、トイレタンクの水が蒸発することで悪臭の原因にもなります。他にも、庭や植物の植わったプランターなどがある場合は、除草作業がされないことで雑草がはびこり外観が悪くなるだけでなく、害虫が大量発生する危険性もあるのです。
これらの建物の劣化は、見た目が悪くなるだけでなく近隣住民の迷惑となります。いざ誰かが住もうとしたときに、住まい環境の回復に莫大な費用がかかることにもなります。不動産売却価格の著しい低下にもつながるため、買い手がつかず放置が続くという悪循環に陥ります。
また、空き家にしていると空き巣被害だけではなく、不法投棄や放火被害、いたずらで落書きをされるなど、犯罪に巻き込まれてしまうリスクがあることも知っておかねばなりません。
■不動産を親族に譲る上での問題と対処法

終活における不動産整理の選択肢のひとつとして、親族に譲るという方法があります。このケースの場合は、空き家のリスクもなく、思い出深い自宅を手放さなくてもよいというメリットがあります。ただし、いくつか気をつけておくべき点もあります。
例えば、自身が亡くなったあとのことを考えて法的な手続きの準備が必要となること。不動産の所有者が亡くなった場合、「相続登記」と呼ばれる不動産の所有者の登記名義を相続する方へ変更する手続きをしなくてはなりません。相続登記には、法定相続人全員が相続に対して意見が一致している必要があります。そのため、相続人の誰かが不動産の法定相続分を主張すれば、売却するなどして配分しなくてはなりません。そうなると、相続人同士で不動産の相続で争いになる可能性が出てきます。そのため、親族に譲るという選択をする場合は、相続人全員を交えて不動産に関してきちんと話し合い、遺言書の作成をしておく必要があるといえます。
また、その際に相続人が不動産を売却するときのことも考えて、不動産購入時の金額を証明する「売買契約書」や「領収書」といった書類、近隣住宅との「境界線の確認」などの準備もしておくことが大切です。そうすれば、残された家族の迷惑にならずに済みます。
■売却、あるいは賃貸で活用する不動産整理

親族に譲る以外には、売却や賃貸で活用するという方法もあります。この場合、住みやすいマンションへの転居や老人ホームへの入居などを検討している場合、売却費を今後の人生設計の費用として利用できるメリットがあります。さらに、売却する場合はお金という資産で遺しておくことで、遺族が遺産配分をしやすくなり迷惑にもなりません。
不動産を売却したり賃貸で活用したりする際には、自宅内をからっぽにする「住宅整理」をする必要があります。住宅整理の際には、自身でするのか業者に依頼するのかを選ぶ必要があります。
ただし、住宅整理にはデメリットだけではなく、自身が過ごしてきた住居を整理して思い出に浸ることで、今後の人生の過ごし方をより明確にできるという終活としてのメリットもあります。
終活として不動産の整理をしっかりしておくことで、残された家族が揉める原因を取り除くことができます。大切な家族のためにも、終活における不動産整理の大切さについて考えてみてはいかがでしょうか。




