お役立ちコラム

介護施設でイベントを行うメリットと注意点!定番&ユニークな企画も紹介

介護施設でのイベントは、生活が単調になったり孤立したりするのを避けるために行われます。楽しみながら身体機能の維持や脳の活性化、施設内でのコミュニケーションの促進や地域交流に役立つでしょう。ここではイベントが利用者さんに与えるプラス面や注意点、企画案を紹介します。

介護施設でイベントを行うメリット

介護施設でイベントを行うことにはさまざまなメリットがあります。主なメリットを挙げると以下のとおりです。

  • メリット1.季節を実感できる
  • メリット2.地域の人たちとふれあって良い刺激になる
  • メリット3.利用者さん同士のコミュニケーションが促進される
  • メリット4.脳が活性化する
  • メリット5.身体機能の維持や向上に役立つ
  • メリット6.楽しみや生きがいになる
  • メリット7.役割を与えられて達成感を感じられる

それぞれを見ていきましょう。

メリット1.季節を実感できる

介護施設で行われるイベントは、季節の風物詩をテーマにすることが多いです。節分・バレンタインデー・ひな祭・七夕・クリスマスなどをテーマに、施設の行事として行われます。

単調になりかねない介護施設での日常生活に、季節の移り変わりを実感できる良い機会となるでしょう。

メリット2.地域の人たちとふれあって良い刺激になる

介護施設のイベントには、地域の方々を誘うこともあります。快く参加する方も多いので、イベントはわきあいあいとしたものになります。

同じ内容であっても、いつもは見ない顔ぶれの方たちが参加してくれると、趣きが変わるものです。そして介護施設の利用者さんにとっても、地域の方々とのふれあいはとても良い刺激にもなります。

メリット3.利用者さん同士のコミュニケーションが促進される

介護施設では利用者さんひとりひとりの生活を大切にしながらも、他者とのコミュニケーションも積極的に行うように配慮されます。「長年暮らしてきた地域から切り離された」という孤独感を緩和するためです。

施設内は一つのコミュニティです。イベントに参加することで、利用者さん同士のコミュニケーションが促進されます。孤独感を解消し、喜びを見出せるようになる効果が期待されます。

メリット4.脳が活性化する

定期的に行われるイベントでは、日常生活とは異なるアトラクションやレクリエーションが行われたり、飲食物もいつもとは異なるものになったりします。また、イベント用のBGMや施設内の飾りつけもあって、いつもと違う体験ができます。

非日常体験が利用者さんの良い刺激を与え、脳に活性化することが期待できるでしょう。また地域の方たちとのふれあいや利用者さん同士でのコミュニケーションも盛んになり、より一層脳の活性化にも役立ちます。

メリット5.身体機能の維持や向上に役立つ

アトラクションやレクリエーションは、イベントを盛り上げます。身体を使ったり元気よく歌ったりすることで、身体機能の維持向上に役立つでしょう。

イベント本番もさることながら、準備段階に参加して飾りものを作ったり、飾り付けを手伝ったりすることは、指先の機能訓練の効果が期待できます。

メリット6.楽しみや生きがいになる

イベントでの体験や活動は、ストレス発散になることも多いです。利用者さんの身体機能の維持向上だけでなく、リフレッシュする重要な機会になります。「楽しかった!」と利用者さんに感じてもらえると、次のイベントを心待ちにする人も増えます。

淡々と日々を過ごすだけよりも、先々のイベントの予定を聞くとそれを楽しみにして生きがいを感じることにもつながります。

メリット7.役割を与えられて達成感を感じられる

利用者さんにとってイベントは、主体的に参加できるよい機会です。スタッフだけでなく利用者さんにも準備や進行をしてもらうことには、大きな意義があります。

準備にあたっては、それぞれの利用者さんが出来ることをどんどんやってもらいましょう。また進行係の一部の役割を手伝ってもらうことで、役割を与えられる喜びを感じてもらえます。

積極的に参加したイベントが盛り上がると、達成感も感じることができるでしょう。介護施設というコミュニティの一員として、自己肯定感を持つことにもつながります。

高齢者が役割を持つことは、介護予防につながるのです。

地域の人をイベントに巻き込もう

介護施設のイベントに地域の方にも参加してもらうことは、地域に開かれた施設として認識してもらう良いチャンスです。

前述の通り利用者さんにとっても地域の人とのふれあいは良い刺激になります。ぜひ地域の方々をイベントに巻き込みたいものです。

ここでは、地域の人たちを巻き込むためのイベントのアイデアを紹介しましょう。

バザーを開催してにぎやかに地域交流

地域で行われるバザーに、介護施設を会場として提供するのもおすすめです。地域の人たちだけではなく、介護施設側も商品を用意して店を出せば、盛り上がりが期待できるでしょう。

イベントやレクリエーションに力を入れている介護施設では、バザーに出品する商品を利用者さんたちと一緒に作るケースもあります。

編み物やビーズなどの利用者さんが作ったものを販売すれば、誰かの役に立ち、地域社会の一員であると再認識できるでしょう。また地域の方たちと交流すること自体に意味があるため、バザーはおすすめのイベントです。

季節のお祭りで世代を超えた交流

老若男女問わず、お祭りが好きな方は多いものです。介護施設の館内や庭園などを利用して季節のお祭りを実施すれば、地域の方たちも集ってくれるでしょう。

盆踊りをしたり、簡単な屋台でゲームや食べ物を出したりすると、お子さんたちも喜び、イベントが盛り上がります。

童心に帰って楽しめるくじ引きや輪投げ、ヨーヨー釣りやスーパーボールすくいなどを屋台に取り入れると大いに盛り上がります。ただし、食事を出す場合はくれぐれも安全性に配慮して、食べやすいものを選びましょう。

地域のボランティアに参加してもらう

地域には、介護施設の訪問活動をするボランティアグループも多くあります。ダンスや演劇、体操など各種活動があるようです。

またボランティアでクラフト体験を提供する、ハンドメイド活動を行う方もいます。利用者さんが興味を持ちそうな分野をチェックし、問い合わせをしてみましょう。

介護施設イベントではイベント食も活躍!その効果とは?

介護施設のイベントでは、イベント食を用意することも珍しくありません。たとえば節分の恵方巻きやお彼岸のぼた餅、お花見の桜寿司や端午の節句のちまき、柏餅などです。

これらのイベント食には主に以下の3つの効果があります。

  • 季節感を堪能できる
  • 生活の質(QOL)を向上させる
  • 食欲を増進させる

個別に説明していきましょう。

季節感を堪能できる

利用者さんの状況や介護度によっても変わりますが、介護施設にいるとどうしても施設内で過ごす時間が大半になります。

定期的にスタッフが同行するなどして外出することもありますが、元気な頃と比べると、外出機会も減ってしまいがちです。そのため、四季の移り変わりを感じる機会も減るでしょう。

そこで折々の季節のイベントに、イベント食として旬の食べ物を準備して、季節感を堪能してもらいましょう。

生活の質(QOL)を向上させる

介護施設の通常の食事は、栄養バランスやカロリー、食べやすさなどが考慮されており、専門家が日々の献立を用意します。

しかし、介護施設の生活が長く続くと、利用者さんはどうしても献立に新鮮味を感じなくなってしまいます。

イベント食は、見た目にもいつもの食事とは違いがあります。特別感もあって、いつもよりも美味しく感じたり、先々のイベント食も楽しみになったりするでしょう。

食欲を増進させる

利用者さんは高齢ゆえに、どうしても活動量が減っていき、食欲が減退することがあります。食欲は活動量に比例しやすいからです。

また、いつも同じ場所で食事をすることが続くと、食事の際の変化がなくなることも、食欲が落ちる要素になる場合もあるかもしれません。

イベント食をいつもと違うシチュエーションで食べることにより、雰囲気や食事自体にも変化が生まれ、食欲を刺激することがあります。それまで食欲が減退していた人がいつもより積極的に食べられて、元気が出ることも期待できるかもしれません。

ウィズコロナで気をつけておくべきこと

コロナ禍のもとで行うイベントにおいては、以下の2点にはくれぐれも気を付けて実施しましょう。

  • みんなで歌う合唱のような内容は避ける
  • 同じ道具を複数の人が触れる環境を避ける

介護施設のように同じ空間で複数の利用者さんが生活していると、クラスターが発生する可能性がある環境となっています。

高齢者のほうが若年者よりも重症化しやすいとされているため、感染の原因となる飛沫が飛び交うような合唱などは避けなければなりません。

道具を共有することも、感染リスクが高まります。そのため同じ道具を複数の人が使うイベントは避けておきましょう。

開催にあたって利用者に配慮すべき4つのポイント

介護施設でイベントを開催するにあたって、配慮すべきポイントは以下の4つです。

  • ポイント1.説明は大きな声でゆっくりと
  • ポイント2.個々の利用者さんの性格を把握しておく
  • ポイント3.孤立する人を作らないようにする
  • ポイント4.微細な体調変化も注意する

各ポイントを詳しく見ていきましょう。

ポイント1.説明は大きな声でゆっくりと

介護施設の利用者さんの中には、耳が遠い方もいます。また、マイクを通した電気的な音声が聞き取りにくい方もいるでしょう。

イベントに参加する全員に指示が伝えられて、円滑に進行させるために、説明は大きめの声でするのが賢明です。ゆっくりと伝わりやすいように話すことを心がけましょう。

とはいえ、やたら大きな声で話せばいいのではありません。怒られていると感じる高齢者もいます。よく通る声で、なおかつ落ち着いた優しいトーンで話しましょう。

ポイント2.個々の利用者の性格を把握しておく

介護施設の利用者さんの中には、大勢でにぎやかに楽しむのが苦手な方もいます。またイベント自体も内容によっては、あまり好まない方もいるでしょう。

そういった利用者さんの傾向や性格を事前に把握し、スタッフ全員で共有しておきましょう。利用者さん全員がひとつの空間でわきあいあい楽しめるのは理想的ですが、無理強いはせずに個々の利用者さんの性格に合った対応を心掛けましょう。

ポイント3.孤立する人を作らないようにする

介護施設のイベントは、利用者さんもスタッフも、みんなで楽しむことが重要です。とはいえ、利用者さんの中には、他者とのコミュニケーションが苦手な方もいます。

ましてや入居したばかりの方の場合など、みんなと馴染めずに戸惑っているケースもあります。イベントは普段よりも盛り上がるため、孤立した場合は一層孤独感を感じることがあります。

孤立している利用者さんがいないか目を配り、もしそのような方がいたらみんなの輪に入れるような声かけをしましょう。

ポイント4.微細な体調変化も注意する

日常とは違うイベントで盛り上がり、利用者さんも体調を忘れて楽しんで、自身の体調の変化に気づかない場合もあります。ただしイベントは季節の変わり目に行われる場合が多く、そういう時期は体調管理がいつもよりも難しくなります。

イベントの中のアトラクションに集中してしまいがちですが、利用者さんのちょっとした体調の変化にも注意を向ける必要があります。

介護施設のイベント企画アイデア集

介護施設で催すイベントには、施設の利用者さんとスタッフだけで行うものや利用者さんのご家族にも集ってもらうもの、地域の方たちにも参加してもらうものなどさまざまです。

その企画内容も、定番的に行われるオーソドックスなイベントも良いですが、それだけでなくスポット的なユニークなイベントをはさむと、また盛り上がりを呼ぶのでおすすめです。

ここでは介護施設のイベント企画アイデア集として、オーソドックスな季節のイベント企画案とユニークなイベント企画案を紹介しましょう。

オーソドックスな季節のイベント企画案

介護施設で行いやすいオーソドックスで季節感があるイベント企画案を、年間のスケジュールに沿って挙げておきましょう。

【1月】

  • 新年会
  • 七草がゆ
  • 鏡開き

【2月】

  • 節分
  • バレンタインデー

【3月】

  • ひな祭り
  • ホワイトデー
  • お彼岸

【4月】

  • お花見

【5月】

  • 端午の節句
  • 母の日

【6月】

  • 父の日

【7月】

  • 七夕

【8月】

  • 盆踊り

【9月】

  • 十五夜
  • 敬老の日

【10月】

  • 運動会

【11月】

  • もみじ狩り

【12月】

  • 冬至
  • クリスマス

ユニークなイベント企画案

ユニークなイベント企画案としては良識の範囲内であれば、特にルールや制限がないので、施設が独自で企画できます。

参考に企画案をいくつか紹介しておきますので、それらをヒントにオリジナル企画も立案してください。

  • マグロ解体ショーと試食会
  • 流しそうめん
  • たこ焼きパーティ
  • 手巻き寿司パーティ
  • 日帰り旅行
  • 出張デパート
  • ドッグセラピー

施設内だけでできることと、業者やボランティアに協力してできることがあります。協力者が必要なイベントはネットや地域の広報誌などから情報を探して連絡しましょう。

介護施設のイベントは地域の人を巻き込んで楽しく行おう

介護施設で催されるイベントには、健康や安全面で注意点もいろいろありますが、行うことで利用者さんが得られるメリットがたくさんあります。また、施設にとっても地域交流などのプラスの面が多いです。ぜひ地域の人たちも巻き込んで、企画を凝らして楽しく開催しましょう。

小夫 直孝

あなぶきメディカルケア株式会社
取締役 小夫 直孝

2011年 4月 入社 事業推進部 配属 
2012年 4月 第2エリアマネージャー(中国・九州)
2012年 11月 事業推進部 次長
2015年 4月 リビング事業部 部長 兼 事業推進部 部長
2017年 10月 執行役員 兼 事業推進部 部長 兼 リビング事業部 部長
2018年 10月 取締役 兼 事業本 部長 兼 事業推進部 部長
2023年 10月 常務取締役 兼 事業本部長 兼 事業推進部 部長