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エピソード02“やっぱり家がいい”から変わった、私たちの物語
私たちBとSは職場で知り合い、意気投合して以来、40年もの間、一緒に生活をしてきました。友人でもあり家族のような存在として、私たちの日常は常に共にありました。年齢を重ねる中で、身体の衰えや物忘れが増えたと感じることもありましたが、それでも自宅での生活が一番だと思い続けていました。慣れ親しんだ家と、長年一緒に過ごしてきた時間が私たちにとっての安心でした。
そんな中、家族から「そろそろ二人だけの生活には限界があるのではないか」と相談されました。確かに、自宅での生活に小さな不安が積み重なってきていたのも事実でしたが、それでも私たちはできる限りこの生活を続けたいと思っていました。アルファリビングへの入居の話を聞いたときも、正直なところ、自分たちの生活が変わってしまうことが怖くて、「家にいるほうがいいのでは」と思っていました。
それでも家族と話し合い、少しの勇気を持って、新たに施設での生活を始めることを決めました。最初の頃は、慣れない環境に戸惑い、「やっぱり家に帰りたい」と何度も思いました。「ここでは何もすることがない」と感じる日も多く、自分たちの生活がどこか遠くに行ってしまったような気がしていました。さらに、コロナ禍で外出もままならず、自宅での自由な日々が恋しくてたまりませんでした。
そんな私たちに、スタッフの方々が寄り添いながら、私たちらしい生活を取り戻す方法を一緒に考えてくれました。お散歩や買い物など、今までと同じように自由な時間を過ごせるように、スタッフの皆さんがサポートしてくださり、家族とも相談しながら新しい生活プランを提案してくれました。
今では、Sが車椅子に乗り、私Bがその車椅子を押して外出するのが私たちの日課になりました。スタッフの方がつけてくれたGPSキーホルダーを頼りに、スマホを持って街へ出かけます。お気に入りの三越でランチをしたり、大好きなコカ・コーラを買ったりして帰ってくる時間は、本当に楽しいものです。そんな時、私たちは自然と笑顔になっていて、施設に来た当初の不安な顔とは全く違う自分たちがいることに気づきます。
これから歳を重ねる中で、何が起こるかは分かりません。それでも、ここでなら、私たちのペースを大切にした生活を続けていけるという安心感があります。スタッフの皆さんと一緒に、これからも穏やかで楽しい日々を過ごしていきたいと思います。
ご不明な点は、お気軽にお問い合わせください。