お役立ちコラム

自宅で家族の介護をする方にとって、訪問介護サービスは非常に便利なサービスです。訪問介護では、生活援助と身体介護の2種類のサービスを依頼することができます。生活援助は掃除や洗濯といった日常的な家事サービス、身体介護は入浴介助や排泄介助といった直接身体に触れるサービスを指します。ただし、訪問介護サービスでヘルパーに依頼できる作業の範囲はある程度決まっています。

 

■ヘルパーにできること・できないこと

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前述したとおり、訪問介護では生活援助と身体介護のサービスを利用することができます。しかし、ヘルパーには「できること」と「できないこと」が定められています。それを知らずに、ヘルパーに業務範囲外の依頼するとトラブルに発展するケースもあるため、事前にしっかり把握しておきましょう。

 

まず大前提として、利用者は、ケアマネージャーとの話し合いによって作成されたケアプランに記載された介護サービスしかうけることができません。利用者はケアプランに書かれている以外のサービスは基本的に利用することができませんし、ヘルパーもサービス提供はできないという決まりがあります。

また、原則的にヘルパーは生活援助や身体介護の範囲に含まれないサービスは提供できません。この原則ルールに従うと、ヘルパーは利用者の会話の相手になったり、お茶をしたりといったこともできないのです。利用者がヘルパーと一緒に散歩がしたいと思っても、歩行介助が必要でない場合はその依頼は却下されます。なお、郵便物を出したり銀行でお金をおろしたりといった、代行行為も行うことができません。

 

一方、ヘルパーに許された「生活援助」ですが、このサービスには買い物や掃除といったものが含まれています。しかし、これもあくまでも「利用者本人に関わるもの」という制限があります。たとえば買い物の場合、利用者本人が必要なものであれば大丈夫ですが、ついでに利用者の家族の買い物などをしてもらうことはできません。また、利用者本人が必要であったとしても、その依頼品が日常生活の範囲から逸脱している場合はNGとなります。たとえば、お中元やお歳暮を買いに遠くのデパートまで行ってもらう、といった依頼はできないのです。これは買い物に限らず、前述の散歩のような外出介助などでも同じです。買い物や通院といった日常生活に必要な外出以外の外出に関しては、ヘルパーは介助をすることができません。

 

■公正性・公平性を守るために

訪問介護を利用を開始する前、ケアマネージャーやサービス提供事業者との話し合いで、どういったサービスが利用者にとって必要なのかを検討することになります。利用者はその話し合いのうえで作られたケアプランに合意をしたうえで、介護サービスの利用を開始します。このように合意を得て決めている以上、ケアプラン以外の介護サービスをヘルパーに依頼することは、関係者・機関に対して公正性・公平性を欠いた行為になってしまいます。もし利用したいサービスが変わった場合には、改めて関連者と会議を行い、そのうえで新たなケアプランを作成することになります。

また、公正性・公平性という観点から、ヘルパーの指名をすることもできません。もしもヘルパーのやりかたが合わない、相性が良くない、といった不満や不安があれば、ケアマネージャーなどに相談して改善してもらうようにしましょう。

 

■地域によって変わることも

今回紹介したように、ヘルパーにはできること、できないことがあります。ただし、ヘルパーの制度は自治体によっても微妙に異なるため、Aの自治体ではOKなことでもBの自治体ではNG、となる可能性もあります。また、「家族が同居している場合には、そもそも生活援助を受けることができない」と定義している自治体も増えています。

あなぶきメディカルケア株式会社
取締役 小夫 直孝

2011年 4月 入社 事業推進部 配属 
2012年 4月 第2エリアマネージャー(中国・九州)
2012年11月 事業推進部 次長
2015年 4月 リビング事業部 部長 兼 事業推進部 部長
2017年 10月 執行役員 兼 事業推進部 部長 兼 リビング事業部 部長
2018年 10月 取締役 兼 事業本 部長 兼 事業推進部 部長