お役立ちコラム

日本では男女ともに平均寿命が80歳を超えて、人生100年時代という言葉が今や決して言い過ぎではなくなっています。

ところが、今のシニア世代の多くは、団塊の世代を中心として郊外に建てた一戸建てやファミリータイプの広いマンションを購入しています。そうすると、老後もそのまま住むことが難しくなるでしょう。

ライフステージが変われば、住まいに求めるものも当然変化します。これからの生活を想像して、住み替え先を慎重に選びたいものです。

家庭内の事情は十人十色ですが、シニア世代がこれから直面する課題に目を向けて、それぞれに合う住宅を選ぶための参考になる情報を紹介していきます。

シニア世代が直面する住宅のさまざまな問題とは?

子どもが巣立って夫婦だけの生活になっても、家族で暮らしていた間取りの広い戸建住宅やマンションにそのまま住む人たちも多いのが現実です。

戸建住宅であれば、階段がつらくなって次第に2階は使わなくなるかもしれません。玄関などの段差も気になってくるでしょう。

また、古い造りの浴室は寒いので、温度が急激に変化して血圧が変動することで起こる「ヒートショック」と呼ばれる健康被害が起こりやすくなるともいわれます。

若い時は気にならなかった小さな段差が気になるようになり、つまずいたり転倒したり…という怪我をするようになることが多くなるおそれもあるでしょう。

このように、それぞれの住宅でのさまざまな問題が出てきて、リフォームでの解決では費用もかなりかかってくる上に効果も限界があります。

住みやすい住宅にダウンサイジング

シニアの住み替えで最近増えているのが、間取りがシンプルでコンパクトなマンションへ移る、いわゆるダウンサイジングのパターンです。

そのメリットとデメリットに目を向けてみましょう。

ダウンサイジングのメリット

コンパクトサイズのマンションなどにダウンサイジングするメリットは、大きすぎない住宅サイズにダウンサイジングすることで、よりシンプルな生活が実現し、負担が軽減できることです。バリアフリーの物件を選べば、段差の心配もなくシニア世代も暮らしやすいでしょう。

また、戸建て住宅だとなにかと大変な庭の管理や建物のメンテナンスに気を配る必要がありません。

新居を利便性が高い立地で選べば、車を運転して買い物に行くなどの必要がなくなり、便利です。後々介護施設や老人ホームに入所することになっても、あるいは子どもが相続する場合も、そういう物件であれば売却しやすいでしょう。

オートロックや監視カメラ付きであれば不審者が侵入する可能性は低く、セキュリティ面でも安心です。

また、コンパクトサイズの住宅を選べば費用がさほどかからず、元の住宅の売却や賃貸などでうまくまかなうことも可能かもしれません。

ダウンサイジングのデメリット

それまで一戸建て住宅に住んでいた場合は、以前に比べて他の部屋の生活音が気になるということがデメリットとして考えられます。

また、築年数が古くなるにつれて、修繕積立金や管理費がかかってしまうことも想定されます。

ダウンサイジングの際の注意点

ある程度築年数が経っている物件の購入を検討する場合には、管理組織の修繕積立金が十分であることを確認してから購入しましょう。事前に大規模修繕計画や過去の工事の履歴を調べておくことも大切です。

そういった修繕積立金などの負担を考えると、築年数が浅いマンションを選ぶ方が賢明かもしれません。

集合住宅に慣れていない場合は、特に防音対策がきちんとなされているマンションを選びましょう。

シニア向け住宅への住み替え

「老人ホームはまだ早い」と考える場合には、シニア向けの住宅で自立した生活を営むという選択肢があります。

シニア向け住宅には、購入するパターン(分譲)と借りるパターンがあります。前者はシニア向け分譲マンションで、後者はサービス付き高齢者向け住宅(サ高住)です。

シニア向け分譲マンションは、バリアフリー完備。高齢者は安心して暮らすことができるでしょう。また、フィットネスジムやシアタールームなど内容充実の併設施設を持つ場合も多く、「セカンドライフを楽しみたい」とまだまだお元気なシニア世代にもってこいです。

サ高住は、賃貸マンションに近い感覚で生活ができます。しかも、バリアフリーで見守りサービスなどが付いており、必要に応じた介護サービスを受けられるのです。

住み替えのメリット

シニア向け分譲マンションは、同世代ばかりが暮らしています。交流の場もあるので、新しい人間関係を築きやすいため、孤立を防ぐことができます。分譲だからこそ、自分たち好みに居室をリフォームできるのも嬉しいポイントです。

サ高住の見守りサービスは、シニアが安心して暮らせる要素といえるでしょう。また、賃貸契約なので暮らしてみて合わなければ、次の住み替えが検討できます。

住み替えのデメリット

シニア向け分譲マンションは絶対数が少ないので、なかなか希望に沿った物件を見つけにくいかもしれません。また、概ね「60歳以上」というような年齢制限があるので、いずれ相続しても年齢に満たない子供は住むことができず、売却にも時間がかかってしまう可能性があります。

またシニア向け分譲マンションの場合、良好な人間関係が築けない場合でも、賃貸のように簡単に次に移ることは難しいでしょう。場合によっては、部分的には快適ではない暮らしに甘んじなければならないことも考えられます。

サ高住は、軽度の介護には対応できても有料老人ホームなどとは異なります。介護度の変化によっては、その後の生活に限界があるということをあらかじめ認識しておく必要があるでしょう。

住み替えの注意点

一定の介護レベルが必要になれば、住めなくなる物件もあるので、サービスについてよく理解し、実際に見学してから選びましょう。いくつかの物件を比べてみるのもよいかもしれません。

二世帯住宅やバリアフリーにリフォーム

戸建て住宅の場合は、二世帯住宅に建て替えしたり、バリアフリーにリフォームしたりという選択肢もあるでしょう。リフォームについて、メリットとデメリットを挙げていきます。

リフォームのメリット

もともと住み慣れた場所なので、地域での人間関係が途切れません。

リフォームを機に、子ども世帯との同居を実現する場合もあるでしょう。

駅からの徒歩圏で立地が良ければ、賃貸併用住宅に建て替えるという選択も考えられます。そうすれば、生活資金のプラスになる家賃収入を手に入れるということもできるでしょう。

リフォームのデメリット

建物が快適になったとしても、駅や繁華街から距離があって自家用車が欠かせない立地だとやはり老後は暮らしにくいものです。

また、工事期間中の仮住まいが必要になるかもしれません。ほかにも、庭の管理の手間やセキュリティ面での心配は消えません。

せっかく費用をかけてリフォームを行なっても、立地が良くなければ将来高く売ることが難しいという面もあります。

リフォームの注意点

建物のリフォームと併せてできるだけ手入れの必要の少ない、外構プランを工夫するのが賢明です。また、将来介護施設に入所したり、相続した子どもが売却したり…というさらに先を見据えたプランを立てることをおすすめします。家族内できちんと話し合いをしましょう。

まとめ

シニア世代が将来において直面する諸課題と、それに対応できる住宅を選ぶための情報を紹介しました。

特に住みやすい住宅にダウンサイジング、シニア向け住宅への住み替え、二世帯住宅やバリアフリーにリフォームなどに焦点を当てましたが、ほかにも選択肢はあるでしょう。

大切なことは、一度住み方を変えると多くの場合は次が簡単にはできないということです。想定できるあらゆることを考慮して、慎重に決めることが重要です。また、体力や精神力も必要になるので、できるだけ元気なうちに検討し、手を打っておくことが賢明といえるでしょう。

あなぶきの介護では、住宅型有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅を運営しております。2020年6月から自宅に居ながら無料相談ができる「オンライン入居相談」のサービスを開始しておりますので、お気軽にご相談ください。

あなぶきメディカルケア株式会社
取締役 小夫 直孝

2011年 4月 入社 事業推進部 配属 
2012年 4月 第2エリアマネージャー(中国・九州)
2012年11月 事業推進部 次長
2015年 4月 リビング事業部 部長 兼 事業推進部 部長
2017年 10月 執行役員 兼 事業推進部 部長 兼 リビング事業部 部長
2018年 10月 取締役 兼 事業本 部長 兼 事業推進部 部長