お役立ちコラム

高齢者の財産をねらう悪質な詐欺が増加の一途をたどっている現在。そのなかでも特に注意すべきは、特殊詐欺と呼ばれるタイプの詐欺です。劇場型勧誘と呼ばれるものやワンクリック詐欺など、手の込んだ方法による被害者が急増しています。

今回は、これら特殊詐欺の具体的な被害例をあげ、身を守るためのポイントについてご紹介します。

 

■高齢者をねらう特殊詐欺とは

高齢者が被害を受けている特殊詐欺としては、劇場型勧誘、ワンクリック詐欺、個人情報に関係した詐欺などがあげられます。

劇場型勧誘とは、複数の事業者が役回りを分担し、高齢者に投資や購入をもちかける手法を用いた詐欺です。ここ数年で全体の被害件数は減り始めていますが、一方で高齢者の被害数は増加し続けているのが特徴です。初期は電話や郵送で話を持ちかけることが多くありましたが、現在は高齢者に近づき、数ヶ月もの期間をかけて友人関係を築いてから詐欺行為をはたらく手法に変化しつつあります。

劇場型勧誘ではあからさまに怪しい投資情報ではなく、金やダイヤモンドなどを「暴落しない安全な資産だ」といって相場よりも高い値段で購入させる手法がとられています。実際に本物の商品が手元に残るため、高齢者は詐欺にあったこと自体に気付かないことも珍しくありません。

この詐欺で狙われるのは、主に家族と離れて暮らしたり家族を既に亡くしたりした独居老人です。友人が少なく、身近に相談できる相手がいない人物ほど狙われやすいのです。

 

また、ワンクリック詐欺や個人情報など、現代ならではの詐欺も多くの高齢者が被害にあっています。

メールやインターネット上のURLをクリックしただけで、月額数十万円もする有料会員に登録したかのようなメッセージが出るワンクリック詐欺。そして個人情報漏えいが発覚した企業の顧客に送られる、漏えいした個人情報を有料で削除するという詐欺。どちらもスマートフォンの使い方やインターネットにうとい高齢者などが狙われます。一度詐欺にあうと仲間の業者にも個人情報が漏れるため、同じような被害にあうリスクが高くなるという特徴もあります。

 

■特殊詐欺の被害にあわないための対策

特殊詐欺の存在や被害額がテレビなどで頻繁に報道されているにもかかわらず、高齢者の被害数は年々増加し続けています。詐欺の手法が多様性を増していることも原因のひとつですが、なにより高齢者自身が詐欺被害に気付かなかったり対処法を知らなかったりすることも問題です。

 

詐欺被害にあわないためには、まず他人事とは思わないことが重要です。いつ自分の身に起こっても不思議ではないと自覚し、少しの違和感も見逃さないよう心がけます。

消費生活センターが提示している対策ポイントとして、「さいふをまもる」というチェック項目があります。「さ」は、誘い文句にのせられないこと。「い」は、家の戸や財布にしっかり鍵をかけること。「ふ」は、不審な人物へ注意すること。「を」は、お断り上手になること。「ま」は、まず家族や消費生活センターに相談すること。「も」は、もしものときに備えておくこと。「る」は、留守番や一人暮らしもこれらの対策や注意を守ると安心できる、ということを表しています。

 

もしものときの備えには、成年後見制度を活用する方法もあります。成年後見制度とは、家庭裁判所に申し立てて援助してくれる人をつけてもらう制度です。高齢化や認知症、精神的な事情などで判断能力に不安のある人が不利益をこうむらないための制度で、高齢者本人が詐欺にあっても取引自体を取り消すことができます。成年後見制度の利用者数は増加しているうえ、裁判所をとおすので信頼して援助を受けられます。相談できる存在が近くにいない場合は、このように公的な制度を活用してみるのもおすすめです。

 

■老人ホーム入居で被害リスクを減らす方法もあり

今回ご紹介した特殊詐欺に限らず、高齢者を狙う詐欺行為はいたるところに存在します。訪問販売で高額なものを売りつける、断ろうとすると購入するまで玄関に居座るといった行為もいまだにみられます。行政が対策に乗り出していますが、それでも被害数は増加し続けています。

そのような危険を避けるために、高齢者専用の集合住宅や老人ホームに入居する動きがここ数年でみえてきました。高齢者同士で友人やコミュニティをつくることで気軽に相談できるほか、老人ホームなど多くの職員がいる施設では実際に介護職員の助言で被害をまぬがれた例も少なくありません。

こうした例もあるため、詐欺の被害にあわないか不安な場合には、老人ホームの利用も検討してみてはいかがでしょうか。

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