お役立ちコラム

2000年からスタートし、3年ごとに改正されてきた介護保険制度。2017年にも、改正が行われました。2017年に改正された介護保険法のうち、特に利用者に影響のある部分についてご紹介します。これから介護保険が必要になるかもしれない世代の方々も改めて確認しておきましょう。

 

■介護保険制度の趣旨

車椅子の女性と散歩する女性

介護保険制度は、介護を必要とする人が安心して生活を送るための保険制度です。加入者が出した保険料をもとに、様々なサービスが提供されています。特に、どのような介護サービスを提供するのか、いくらで提供するのか、利用料をどのように計算するのかといったことは、厚生労働省が決めています。3年ごとの改正では、介護事業者への影響もあるのですが、利用者としてはどのような介護を受けることができるのかという点と、サービスの利用料が最も気になるところではないでしょうか。

 

■介護報酬改定について

利用者に直接影響すると思われるのが自己負担額の見直しです。

まず、「高額介護サービス費」についてです。利用者負担が一定額を超えた場合に、申請によって超えた金額が支給されることになりました。生活保護の受給者などは15,000円、世帯全員が市町村民税非課税の場合は24,600円、市町村民税課税者がいる世帯は44,000円など、利用者負担の上限金額が決まっています。万が一、介護サービスの利用料金が高額になってしまっても後からお金が戻ってくるとなれば、安心ですよね。ただし、福祉用具の購入や、住宅のリフォーム、施設の居住費などは対象になりません。

次に、3割負担の導入についてです。従来、介護保険制度の自己負担額は、1割負担か、2割負担でした。所得が高い人は2割負担をしていましたが、今回の改正で3割負担が導入されることになりました。所得に応じて、介護サービスの利用料を負担するという趣旨です。現在、2割負担の人の中で特に所得の高い人が3割負担となります。3割負担になると、かなり負担金額が増えそうだと思ってしまいますが、高額介護サービス費の制度を利用すると、月額44,000円の負担上限額が適用されますので安心です。3割負担の導入は、平成30年8月から実施されます。厚生労働省の発表によると、具体的な基準については以下のように示されています。

・65歳以上に適用されます。
・合計所得金額220万円以上の人は3割負担になります。ただし、本人(利用者)の合計所得金額が220万円以上であっても、世帯の65歳以上の方の「年金収入とその他の合計所得金額」の合計が単身で340万円未満、2人以上の世帯で463万円未満の場合は2割負担になります。
・世帯の65歳以上の方の「年金収入とその他の合計所得金額」の合計が単身で280万円未満、2人以上の世帯で346万円未満の場合は1割負担です。
・本人の合計所得金額が160万円以上、220万円未満の場合は「年金収入とその他の合計所得金額」が単身世帯で280万円以上、又は2人以上世帯で346万円以上になれば2割負担です。
・本人の合計所得金額が160万円未満の場合は1割負担です。また、市町村民税非課税の方、生活保護受給者の場合は1割負担になります。

この他、福祉用具貸与価格が見直され、貸与価格の上限額が設定され、レンタル事業者は全国平均貸与価格と設定価格の両方を提示します。厚生労働省のHPで貸与価格の上限額一覧を見ることができます。

 

■2021年介護保険法改正に向けて

足の悪い男性を支えて歩く女性

介護保険法の次の改正は2021年です。厚生労働省だけではなく、財務省の意向も反映されることになると考えられますが、利用者負担についても今後見直される必要があります。在宅介護、施設介護のいずれを選択したとしても、不公平感のないものにするために、室料の負担金の見直しも提言されています。

 

■まとめ

介護保険がスタートしてからすでに30年近く経過しました。制度は何回も見直されてきたわけですが、いずれの見直しにおいても重要なテーマになるのが利用者間の公平を保つということです。誰もが安心して介護を受けられる社会にするために、公平で利便性の高い制度であってほしいですね。

あなぶきメディカルケア株式会社
取締役 小夫 直孝

2011年 4月 入社 事業推進部 配属 
2012年 4月 第2エリアマネージャー(中国・九州)
2012年11月 事業推進部 次長
2015年 4月 リビング事業部 部長 兼 事業推進部 部長
2017年 10月 執行役員 兼 事業推進部 部長 兼 リビング事業部 部長
2018年 10月 取締役 兼 事業本 部長 兼 事業推進部 部長

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