お役立ちコラム

介護保険サービスが受けたくても受けられない時代がくるかもしれません。今回は、介護難民はなぜ生み出されてしまうのか、誰もが安心して介護サービスを受けられるようにするにはどうしたらいいのか、個人でできることをご紹介します。

■介護難民とは

介護難民とは、介護が必要な状態であるにもかかわらず、介護を受けられない人のことをいいます。単に受け入れ先の介護保険施設や病院がないという状況のみを指すのではなく、在宅でも適切な介護が受けられないという状況です。介護難民になると在宅せざるを得なくなり、息子や娘が、親の介護のために離職することになり経済的に困窮するというケースもあります。

「日本創生会議」というシンクタンク(研究機関)が2015年に発表した予測(「東京圏高齢化危機回避戦略」)では、東京圏では2025年13万人が介護難民になるとされています。あくまでも予測値ではありますが、具体的な数値が出たことで、ニュースやテレビ番組などにもかなり取り上げられました。
高齢化が進んでいる現在、介護の担い手が足りないということは既に指摘されています。日本の高齢化率は27.7%(内閣府「高齢社会白書(平成28年度版)」)であり、年々高齢化が進んでいます。シンプルに、介護を担う若い世代の人数と高齢者の人数を比べてみると、高齢者の数が多いため介護の担い手が足りないということが考えられます。ところが、東京とその周辺地域での介護難民の原因はもっと深いところにあります。

■東京とその周辺への人口の一極集中

ドリンクを飲む男性

実は、介護難民は日本全国で均一に発生するわけではありません。主に東京近辺の一都六県について、介護難民が増加することが危惧されています。東京一極集中は介護難民を生み出したひとつの原因です。
かつて、高度経済成長の波に乗り、東京やその近郊へ大量の人が職を求めて移り住みました。地方から東京周辺へ移り住んだ人々は、現在では高齢化し介護が必要な年代になりつつあります。東京への人の流れは現在でも変わることなく、地方の若者が東京周辺に進学・就職するなど東京一極集中は止まる気配をみせていません。
これまでは東京では用地確保が難しいので、周辺の県に介護保険施設が作られてきましたが、周辺県でも高齢化が進み、東京の高齢者を受け入れる余裕がなくなっていくと考えられています。一方、地方都市については東京近辺とは事情が違い、まだ余力のある介護保険施設があることも指摘されています。

■自分や家族を介護難民にしないための対策

笑い合う家族

介護難民にならないために、個人で取り組めることをご紹介します。

・まだ介護が不要な時期に、地方都市への移住を考慮してみる
・介護の予防のため、日ごろから体力や筋力をつけておく
・家族や自分のために、地域の福祉施設やケアサービスなどの介護保険制度のサービスについて調べておく

介護が不要な時期に地方へ移住するということは、いずれ地方に戻る可能性を考えている方にとっては有力な選択肢です。ただし、地方に移住した場合は雇用が少ない、自宅の近くに医療施設や介護施設がある場所は限られている、などがネックになり、実際に選択できる人は限られるでしょう。

一方で、比較的チャレンジしやすいのは介護の予防です。自分で自分のことができる体力を維持できるように、トレーニングしましょう。ジムの他、自治体によっては高齢者の体力づくりをテーマにした講座が企画されています。気軽に参加してみるといいでしょう。

そして、介護の必要がなくても地域の福祉施設や、ケアサービスなどの事情を調べておきましょう。身近の施設が入居者で既にいっぱいだったとしても、少々離れた場所まで行けば定員まで余裕があるかもしれません。

介護難民は、現代日本では誰にとっても身近な課題です。まだ元気なので大丈夫と油断せずに、自分や家族に起こるかもしれないと考えることが重要です。将来安心して暮らせるように、できることからひとつずつチャレンジしましょう。

ご不明な点は、お気軽にお問い合わせください。

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